「乳がんで苦しむ猫をゼロにする」キャットリボン運動とは?
皆さんは猫ちゃんにも”乳がん”があることをご存知ですか?しかもとっても悪い癌であることを。そんな悪い病気を早期に発見して治療してあげたいという思いから、人のピンクリボン運動にあやかり「キャットリボン運動」が始まりました。ここでは、具体的な活動内容と猫ちゃんの乳がんと予防についてご紹介します。
キャットリボン運動とは?
キャットリボン運動は、猫の乳がんに関する啓発活動であり、猫の健康と命を守るための取り組みです。 猫の乳がんに関する正しい知識の普及を目的として、2019年に動物のがん専門獣医師である小林哲也先生(日本小動物医療センター付属日本小動物がんセンターセンター長、米国獣医内科専門医[腫瘍学])が代表を務めるJVCOG(日本獣医がん臨床研究グループ)によって開始されました。 現在では、10月22日を「キャットリボンの日」と制定し、乳がんで苦しむ猫をゼロにすることを目指し、飼い主や獣医師への啓発活動を展開しています。 関連サイト:https://catribbon.jp/
猫ちゃんの乳がんの現状
あまり知られていませんが、猫の最も多い腫瘍の一つが「乳がん」です。特にメス猫に多く発生し、乳腺にできるしこり(できもの)の約80%が悪性というデータもあります。そのため、早期発見・早期治療がとても重要です。
猫ちゃんを乳がんから救う2つの方法
1:生後12ヶ月までに避妊手術を!
猫の乳がんは、1歳(生後12ヵ月)までに不妊手術を行うことで、乳がんの発生率を大幅に低下させることができます。避妊去勢手術を行うことは、発情に関連するストレスや行動問題を回避でき、ご家族や猫ちゃん自身の生活の質(QOL)の向上にも役立ちます。
2:スキンシップで早期発見!
乳がんの主な症状として「乳腺のしこりや腫れ」が特徴です。悪化に伴いしこりが次第に大きくなり、周囲の組織に浸潤し、皮膚のただれや出血が見られることもあります。「しこりの小ささ=生存率」と言っても過言でないほど、しこりを小さいうちに発見することが大切です。
しこりの大きさが2cm以下で発見・治療された場合、猫ちゃんの生存期間が大幅に延びることが報告されています。そのため、ご家庭でも日常的に猫ちゃんの乳腺部をチェックし、早期に異常を発見することが重要です。ぜひ、日常的に「乳がんチェック なでなでマッサージ」を行ってください。なでなでマッサージの詳しい方法はこちら